高麗人参の効果と副作用について

高麗人参の効果と副作用について

高麗人参には副作用があるのか

高麗人参は薬ではありませんが、中国や韓国では昔から生薬として使われてきました。その昔は王家に珍重されたほど栄養価の高い野菜で、様々な健康効果のある野菜ですから、副作用についても議論されることが多いです。

結論から言うと、高麗人参に明確な副作用はありません。高麗人参にはサポニンという成分がたくさん含まれていますが、サポニンは極度に過剰摂取しない限り、毒性を持ちません。高麗人参を一気に何十本もかじって食べた、というケースを除いてはサポニンが体に悪影響を与える要素がないのです。

しかし、高麗人参を摂取するようになって、下痢や頭痛などの症状が出たという声もあります。これが副作用として語られることもありますが、これらの症状は「体が驚いて反応している」というケースがほとんどです。お腹の調子が悪くなる人の場合、高麗人参の成分が腸の蠕動運動を活発にして、普段より強い便意を感じることがあるようです。頭痛の場合、高麗人参には血管を広げる作用がありますから、普段から冷え性などで血管が収縮しがちな人ほど、血管拡張が起こる時に頭痛を感じやすいようです。

以前は血圧が高くなり過ぎると言われていた高麗人参ですが、近年の研究では血圧を「調整」する働きがあることが分かっています。血圧が高い人には下げる作用、低い人には上げる作用があるということです。高価で栄養分が豊富なため、健康成分が体を驚かしてしまうことがありますが、薬にあるような危険な副作用は一切ありません。

高麗人参のもたらす健康効果とは

高麗人参には、サポニンという成分が豊富に含まれています。苦みやえぐみの正体がこの成分です。サポニンには殺菌作用の他に抗炎症作用があります。この作用が基本となって、疲労回復や免疫力の向上、血行の促進など様々な健康効果があらわれます。

また、高麗人参に含まれるサポニンは、様々な種類のものが含まれていますので、脂質や糖質の代謝促進や抗酸化作用など、たくさんの健康効果が期待できます。昔から「万能薬」や「不老長寿の薬」と言われてきたのは、サポニンをはじめビタミンやミネラルなどたくさんの栄養が健康に作用するからです。

高麗人参の血圧に関する作用

サポニンは別名ジンセノサイドと呼ばれています。ジンセノサイドには2つのタイプがあって、一つは「ジオール系ジンセノサイド」、もう一つは「トリオール系ジンセノサイド」です。これらのジンセノサイドは、それぞれ血圧に対して違う働きをします。

ジオール系ジンセノサイドは中枢神経抑制の作用を持ち、トリオール系ジンセノサイドは中枢神経興奮の作用があります。この2つのジンセノサイドは同じ高麗人参の中に共存していて、実と葉の部分にはトリオール系ジンセノサイドが、根の部分にはジオール系ジンセノサイドが多くなっています。

市販されているサプリメントやドリンクのほとんどが、実と葉の部分は捨てて根だけを加工して作られています。ですから、高麗人参を服用すると血圧が上がるというのは間違った情報なのです。根の部分のジオール系ジンセノサイドには血圧を「調整」する働きがあります。血圧が高い人が飲めば下げる効果、低い人が飲めば上げる効果となって現れるのです。

高麗人参を育てることはできるのか

高麗人参の種や苗は市販されています。高麗人参を買うと高いので自分で栽培したいという人も増えていますが、実はとても難しいことなのです。

まず、土を厳しく選ぶ野菜です。日当たりが良すぎず、悪すぎず、水はけが良すぎず、悪すぎず。こういった土地を確保すること自体難しいことですが、このような土地でないと高麗人参は育ちません。また、高麗人参は収穫までに5年から10年の月日がかかり、土の栄養をすべて吸収してしまうので、収穫した後は10年間何も植えられません。このように厳しい条件のある高麗人参ですが、実際に家庭で育てている人もあり、絶対に育てられないということではありません。

高麗人参とはどんな野菜?

高麗人参の基本データ

高麗人参の正式な和名は、「オタネニンジン」といいます。セリ目ウコギ科で、原産国は中国から朝鮮半島にかけての地域といわれています。野菜の人参はウコギ科ではなくセリ科なので、高麗人参と野菜の人参は近類主ではなく、まったく別の種の植物ということになります。

現在でも、中国北東部やロシア沿海州にかけては、自生している高麗人参がみられます。戦前までは野菜の人参と区別するために「朝鮮人参」と呼ばれていましたが、戦後になって輸入元の韓国への配慮から「薬用人参」と呼ばれるようになり、その後高麗人参と呼ばれるようになりました。

主な産地

世界で流通している高麗人参のおよそ7割は、韓国と中国で栽培されています。日本でも福島県や長野県、島根県が産地として知られています。中国の古い文献にも薬効の高い植物としてたびたび登場する高麗人参ですが、栽培が難しく、18世紀のはじめの李氏朝鮮時代に初めて栽培に成功したといわれています。

韓国では忠清南道や任川が、北朝鮮では開城市が産地として有名です。中国では長白山の麓が産地として有名で、現地では「長白人参」として販売されていることもあります。

主な利用方法

高麗人参は生薬として使われることが多く、漢方薬に含まれることもあります。生薬として使われるのはほとんどが「根」の部分で、糖尿病や動脈硬化、滋養強壮に効果が高いとされている「サポニン群」を多く含んでいます。

薬効については研究が続けられていて、以前は「高血圧の人には禁忌」とされていましたが、現在では血圧を下げる働きがあることも分かってきました。日本でも江戸時代には生薬として使われていましたが、庶民には手が届かない高価な生薬という位置づけでした。

生薬以外では、韓国では煎じて「人参茶」として飲んだり、サムゲタンの具材として使われたりしています。日本でも栄養ドリンクや健康食品に使われることもあります。北朝鮮では産地で作られる人参酒が有名で、開城市の主要な輸出品となっています。

高麗人参の4大効能とは?

第一の効能

第一の効能は「疲労回復」です。疲労回復に役立つといわれている「サポニン群」を豊富に含んでいます。サポニンはビタミンやミネラルと相性が良い成分で、体内で疲労回復の力を発揮してくれます。日々の疲れが蓄積した状態で、睡眠をとっても体から疲れが抜けていないと感じる時に効果を発揮します。また、血行促進効果も高いので、体を温めることができるため、疲労物質が溜まりにくくなるともいわれています。

第二の効能

第二の効能は「糖尿病」に対する効果です。糖尿病に対しては、体内の水分保持をして糖が出て行くのを防ぎます。糖尿病患者さんは、体に必要な糖まで尿で出してしまいます。高麗人参は利尿作用の調整(抑制)をしてくれますので、血糖値が下がることを防ぎます。また、脾臓に直接作用して、インスリンの分泌を高めることも分かっています。さらに、体全体の筋肉や内臓の働きを高める効果があるため、糖が効率良く代謝できるような手助けを行います。

第三の効能

第三の効能は「血行促進」です。栄養成分が心臓や血管に直接作用するので、末梢の血管が広がり、血行が良くなります。心臓が血液を押し出す量も増えるので、冷え性には高い効果があると言われています。赤血球や血小板、白血球など血液の成分そのものを増やす効果もあります。この働きが免疫力を高めることにつながっていきます。肩こりや腰痛にも効果が高いといわれるのは、この血行促進効果のおかげなのです。

第四の効能

第四の効能が「風邪予防(免疫力向上)」です。血液中の構成成分を増やす働きがあるので、菌と戦う白血球の数が増えることによって免疫力を上げて風邪を引きにくい体質にしてくれます。第三の効能である「血行促進効果」との相乗効果で体内に侵入した菌やウイルスから体を守り、強い体へと導いてくれます。子供の風邪予防にも効果がありますが、大人と同じ量を飲ませるのは体に負担が大きいので、大人の3分の1の量に抑えるようにしてください。免疫力が定まらない乳幼児には与えるのは避けてください。

高麗人参に副作用はある?

高麗人参を摂取して起こる好転反応とは

高麗人参は、WHOでも安全性が認められています。結論から言うと、高麗人参そのものに「副作用」はありません。ただ、高麗人参の皮に含まれる成分には血圧を調整する効果がありますが、皮を含まない生薬には血圧を上げる作用があります。用量を守っていれば急激に血圧が上がってしまうということはありませんが、心臓がドキドキしたり、息切れを感じたりすることはあります。また末梢の血管を膨張させる効果が高いので、服用後に頭痛を感じる人もいるようです。

漢方の世界ではこのような状態を「好転反応」といっていて、これまで悪かった部分が改善していく過程としています。体が慣れてくると次第に症状も治まりますので、様子を見ても良いということです。

持病のある人は医師に相談を

持病のある人のすべてが高麗人参を飲めないわけではありません。持病があって、薬を毎日服用している人の場合は医師に相談してください。高麗人参自体は薬ではないので、処方された薬との禁忌の飲み合わせはありませんが、薬の効果を弱めてしまったり、反対に効果を高めてしまったりする恐れはあります。

また、ごく稀に高麗人参でアレルギーを起こす人もいます。「飲んだ直後に胃の調子が悪くなって、検査の結果高麗人参のアレルギーがあった」というケースもあります。好転反応と明らかに違うのは、飲んだ直後に症状が出始めたという点です。飲んですぐに調子が悪くなる場合には、すぐに服用を中止して医師に相談してください。

用法容量を守ることが大切

高い効果を期待して大量に摂取しても良いことは何もありません。高麗人参が使われたドリンクやサプリメントでも同じで、一日の摂取量は安全に使用できる量ということですから、早く治したいとか、より高い効果を期待したいといって量を増やしても効果は変わりません。変わらないならまだ良いのですが、高麗人参のように栄養成分がぎっしり詰まった生薬では、飲みすぎることによって体調が悪くなることもあります。飲みすぎて体調が悪くなるのは「副作用」とは言いません。この場合も中止をやめれば症状は治まっていくはずです。

高麗人参を自分で育てるには

大切な土づくり

高麗人参は収穫までに、およそ5年から10年の月日がかかります。土の中にできる「根」の部分に栄養を蓄える野菜で、最も栄養価が高いのが「6年根」と言われるもので、土の栄養を6年間も根に蓄え続けるのです。そのため、長い間高麗人参を育てていくために、土の中にしっかりと栄養が保たれるような土づくりが大切です。高麗人参の栽培に成功するためには、最初の土作りが最も大切ということです。

数年間高麗人参を育てた土地は、とても痩せた土地になりますので、収穫後の数年間はどんな作物を育てることもできないといわれています。同じ土地で高麗人参を育てようと思えば、再び数年間をかけて土づくりから始める必要があります。

栽培するのに適した場所とは

高麗人参の栽培には、「非燥・非陰・非陽」と言われています。乾燥しない・寒くない・暑くないところが向いているということです。土の水分については、1年を通して平均的に50%から60%が最適で、これ以上でもこれ以下でもきちんと育つことができない作物です。

このような厳しい条件を満たす土地は限られていて、日本では水はけのよい山間部の傾斜地や平地で水はけのよい熟畑で栽培されています。アルカリ性の土地は不向きですから、土地がアルカリ性の場合は酸性の強い山土を混ぜて酸性に調整する必要もあります。

栽培から収穫まで

種が市販されていますが、種から2年程度栽培された「苗」も買い求めることができます。土壌の改良を終えたら、種をまくか苗を植えて栽培を始めます。収穫できる根が育つまでには4年ほどかかります。4年ほど経ったころ、小さな花が咲いて、その後赤い実がなります。

また、高麗人参には葉が出て柄が出ますが、この柄によって栽培年数が分かると言われています。柄は1年に1本ずつ増えていきます。収穫を終えた土地は10年ほど寝かせて自然の中で栄養を蓄えさせることで、再び高麗人参を育てることができるようになります。

高麗人参の美味しいレシピ

高麗人参の食べ方「サムゲタン」

生の高麗人参が手に入ったら、韓国の伝統料理である「サムゲタン」にチャレンジしてみましょう。本来は鶏1羽を丸ごと使います。鶏のお腹の中にもち米とナツメを入れて、高麗人参やネギ、唐辛子の入ったスープで何時間も煮込みます。家庭で鶏を1羽丸ごと手に入れるのはなかなか難しいので、骨付きのもも肉(クリスマスに使う鶏の足)でも代用できます。

本場のサムゲタンでは、皮をむいた高麗人参を切らずに使いますが、家庭用のレシピでは食べやすい大きさに切っても良いでしょう。ただ、長時間煮込むため、丸ごと投入しても煮崩れてちょうど良い形になりますので、各家庭で使い方はアレンジしてみましょう。頭の部分は必ず落として下さい。冬は体が温まり、免疫力を高める効果が高いので、風邪予防にオススメのレシピです。

高麗人参のはちみつ漬け

高麗人参をたくさん手に入れたら、はちみつ漬けを作っておきましょう。エキスをお湯で薄めてドリンクにすることで、疲労回復の常備ドリンクの出来上がりです。

作り方はとても簡単で、高麗人参の頭の部分と皮の汚れた部分を落としておき、薄めの輪切りにして一晩乾燥させます。乾燥させることで高麗人参独特の香りと水分を飛ばすことができます。消毒した瓶に乾燥させた高麗人参を入れて、はちみつを注いだら完成です。漬けてから一週間後から飲めるようになります。乾燥させても高麗人参からはたくさん水分が出ますので、少し大きめの瓶を用意する事がコツです。

高麗人参の天ぷら

人参を天ぷらにして食べたことがありますか?高麗人参には独特の香りがあり、それが苦手という人が多いのですが、天ぷらという食べ方が実は意外においしいと評判です。本場韓国では、露天でも「高麗人参の天ぷら」がファーストフードのような位置づけで売られています。日本のように天つゆや塩で味をつけるのではなく、蜂蜜につけて食べるのが本場韓国流です。自宅では独特の香りが天つゆの出汁に合わないこともあるので、塩でシンプルに頂くのがオススメです。

高麗人参ドリンクの選び方

たくさんある中でどれを選べば良いのか?

高麗人参は簡単に手に入る野菜ではありませんし、いざ食べようとしても独特の香りが苦手で食べられないという人も多いでしょう。最も手軽に高麗人参を摂るなら栄養ドリンクタイプのものがオススメです。

薬局の栄養ドリンクコーナーには、高麗人参のドリンクがたくさん並んでいます。金額には差があって、1本数百円のものから、数千円のものまで置いてあります。高麗人参の効果をしっかりと取り入れたいなら、6年根の人参を使っているドリンクを選びましょう。また、メーカーも大手のものであれば安全性に信頼がおけます。金額が高いものには高麗人参のほかに、様々な生薬が含まれているものが多いのですが、無理をして高いものを買うのではなく、最初は手軽に続けられるものを選びましょう。

ドリンクの効果的な飲み方

液体タイプには「抽出液」「エキス」「ドリンク」があり、手軽に飲めるのはドリンクタイプのものです。商品の中には高麗人参の味わいをそのまま生かしたものがあり、「飲みにくい」と感じるものもあります。せっかく買ったドリンクがとても飲めない!と感じた場合、薬ではありませんから何かに混ぜたりしても大丈夫です。

最もオススメなのは「蜂蜜」を加えてみるという方法です。砂糖を入れても甘みが増すだけで、独特の香りと味はマイルドにはなりませんが、蜂蜜なら飲みやすくマイルドなドリンクに変える事ができるはずです。味に飽きてしまったら、料理やお菓子に混ぜることもできます。

ドリンクとサプリメントどちらが良い?

ドリンクは商品によって味が様々で、飲みにくいものもありますが、サプリメントならすべてコーティングされているので飲みやすいというメリットがあります。どちらが良いかはお好みですが、毎日健康のために飲み続けるならばサプリメントの方がコストパフォーマンスに優れています。サプリメントには、女性のために美容成分がたくさん配合されているものや、男性の健康のための成分がたくさん配合されているものなどがありますので、目的に合わせて続けられる金額のものを選ぶようにしましょう。

高麗人参の美容効果は?化粧品に使われている?

アンチエイジング効果に注目

肌は年齢を重ねると衰えていくものですが、その原因の一つとして「活性酸素」の影響があります。活性酸素の働きを抑制するのが「抗酸化作用」のある酵素ですが、この酵素自体が年齢とともに減少していきます。

そこで抗酸化作用をもった成分や栄養素を、外から足してあげる必要があるのです。高麗人参には、「サポニン」という高い抗酸化作用をもつ成分が豊富ですので、活性酸素を排除して肌のハリを高めたり、しみの発生を抑制したりするアンチエイジング効果に注目が集まっています。サポニンには肌のターンオーバーを活性化させる働きもあるので、加齢による肌の衰えのスピードを遅くする効果が期待できます。

内臓からきれいになり美肌

肌は内臓の鏡と言われます。内臓の疲れは肌に表れるといわれ、本当に内臓疾患になった時には肌の色などで分かってしまうほどです。高麗人参に含まれるサポニンという成分は、肝機能や腎機能など内臓の機能を底上げする力がありますので、内臓から来る肌荒れに効果が期待できます。サポニンだけでなく、美肌への効果が期待できるビタミン類も豊富なので、様々な角度から美容にアプローチすることができます。

化粧品での美容効果

昨今の韓流ブームもあり、韓国製のコスメ人気が日本でも高まっています。高麗人参を配合した化粧品も多いのですが、これにはどのような効果があるのでしょうか。

まず、高麗人参に多く含まれる豊富なサポニンが肌表面から取り入れられることはありませんが、サポニンの持つ抗炎症効果は期待できます。内側から摂取した方が美容効果が期待できると言われている高麗人参ですが、高麗人参の抗炎症効果と、化粧品に配合されているその他の美容成分が肌に合えば、美肌に効果があると言えるでしょう。高麗人参の美容効果を高めたいと考えるのであれば、化粧品と同時に内側からドリンクやサプリメントなどで摂り入れることが大切です。

頭痛・血圧と高麗人参の関係

高麗人参で頭痛が起こる

高麗人参を摂取すると頭痛が起こるという噂がありますが、これは本当なのでしょうか。実は、高麗人参の成分を摂ることで頭痛が起こる人は多いと言います。高麗人参自身に頭痛のタネになる成分が入っているというわけではなく、高麗人参を体内に入れることで血流が良くなったり、免疫力が高まったりするので、体が驚いて頭痛が起こることがあるそうです。

片頭痛のような症状が起こる場合は、血管が普段から縮小している証拠で、高麗人参の影響で血管が正常に戻ろうとするため頭痛が起こるということです。寝込むほどの頭痛でなければ、しばらく続けてみてはいかがでしょうか。酷くなる場合には高麗人参の服用をすぐに中止してください。

高麗人参で血圧が上がる

高麗人参で血圧が上がるというのは事実です。少し前までは、高血圧の人に高麗人参は禁忌といわれていました。しかし、研究が進み、高麗人参の部位によって血圧への作用が変わることが分かってきたのです。

実や葉には血圧を上げてしまう成分が含まれていますが、根には血圧を上げる成分と下げる成分の両方が入っているのです。その人の血圧の状態によって、上げる作用と下げる作用が上手に働くことが分かってきました。ですから、元々血圧が低かった人の場合、高麗人参の作用で血圧が上がりますので、その過程で頭痛が起こる人もいるようです。

高麗人参を避けた方がいい人

高麗人参を自己判断で摂取するのを避けた方が良いのは、持病があって継続的に服薬している薬がある人です。高麗人参は薬品ではありませんから、どの薬と飲み合わせてはいけない、という明確な定義はありません。薬の効果を強くしてしまうこともありません。ただし、肝臓病の薬や血圧を調整する薬などは高麗人参に含まれる成分によって効き目が弱くなってしまうことがあります。どの薬は大丈夫でどの薬の場合は避けた方が良いのか、自己判断はとても難しいので医師や薬剤師に相談してみましょう。

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